第48次越冬ニュースNo.4-6

(2022年1月1日〜3日)


越冬ニュースNo.4/発行:2022年1月1日

 

 仲間たち、2022年あけましておめでとう。この言葉を言うと「何がめでたいんだ」と仲間たちには言われそうだが、コロナ禍の中で頑張って新年を迎えられたことを正直喜ぼうと思う。越冬に入った途端に気温も下がり、野宿の仲間たちは命がけではないのか。

 そんな状況下で寿では48回目の越冬闘争を行っている。12月29日から1月4日の朝まで寿公園を拠点として炊き出し・パトロール・各種相談を実施している。12月28日の臨時相談には7名の相談者がはまかぜに入所したし、30日の相談では36名が借り上げドヤ(簡易宿泊所)に入った。又、30日の炊き出しでは塩味の雑炊を作ったが474食が出た。31日の大晦日には炊き出しで初はじめてのラーメンの配食を試みた。今までなら年越しソバの配食を行うところだが、オミクロン株が徐々に出始めているのでソバだけでなく、全ての冬祭りの行事を中止とさせてもらった。楽しみにしていてくれた仲間には本当に申し訳なかったと正直思っている。今日は午後3時から芝居(さすらい姉妹)をやる。午後1時から炊き出しを配食し、その場で芝居を上映するので仲間たちに顔を出してもらえれば幸いです。裏面に29日から31日までのデータを載せておくので参考にして下さい。

 昨日は雪もちらつき寒さも一段と厳しさを増してきました。野宿の仲間たちには命がけになると思うので、無理をしないで寿公園に相談に来てもらいたい。

 2022年こそ皆が安心して生活できるように皆で支えあってがんばっていこう。そして暖かい春を皆で笑顔で迎えていこうではないか。

 


越冬ニュースNo.5/発行:2022年1月2日

 

ひとりはみんなのために、みんながひとりのために

仲間のいのちを仲間の力で守りぬこう!

 

 元旦は最低気温が0℃の朝でした。昨年に続き今年もコロナ感染対策のために寿恒例の餅つき大会を中止し、炊き出しは、弁当+スープ400食の配食となりました。午後3時からは、寿公園を舞台としてさすらい姉妹の芝居「のざらし姫」が上演され約70名の仲間が集まりました。近世〜近過去(昭和初期)〜現在を流浪する女性芸能者出雲阿国(安土桃山時代・江戸前期時代)の物語でした。

 日本での新型コロナウィルスは2020115日に武漢から神奈川県に帰国された中国籍の方の感染が最初だったようです。あっという間に世界中に感染が拡大しました。日本ではそれ以来、5波にわたる感染拡大があり、新型コロナウィルスは1230までの約2年間の間に18393人の命を奪いました。しかし新型コロナウィルスは政治的には良いことも行いました。7年半続いた第2次安倍政権を退場させ、それを引き継いだ菅政権も一年余りで終わり、もう目がないと言われてた岸田首相が登場しました。

 私たちはこの結果どうすれば良いか。結果をどう横浜市では、3前の市長選挙で「カジノ誘致は白紙です。」と言って三選を果たした林市長が2019822日に、「山下ふ頭にカジノ誘致をする準備をします。」と表明しました。しかし、66%の市民のカジノ誘致反対の思いを無視した報いはコロナ感染により国への誘致手続きが遅れて丁度2年後の822の市長選挙でカジノ誘致に反対する市長選ぶことができました。新型コロナをインフルエンザと同程度のものにしていくには、ワクチンだけでなく、治療薬の開発や手軽に行える検査キットの開発などまだまだ長い道のりが必要です。新型コロナの新規感染者が減ったとは言え、なくなったわけではありません。野宿支援活動においても、基本的な感染対策(三密(密接、密閉、密集)回避、外出にはマスクの着用、帰宅した時の手洗い)を励行していきます

 


越冬ニュースNo.6/発行:2022年1月3日

 

黙って野垂れ死ぬな!生きて奴らにやり返せ!本番はこれからだ!

 

 久しぶりに寒い中で迎えた2020年の正月三が日がもう今日で終わる。昨年末の政編も、第4権力たる実態をまざまざと示したマスコミ、あまりに露骨な支援をこれまた有効に利用した自民党の指導で乗り越えられてしまった。同時にこれは野党と言われる勢力の対抗力のき弱性を示しているように思われる。2000年代後半の非正規雇用の増加に裏付けられた日本社会の福祉・社会保障制度の貧弱さを衝く市民・労働者の権利主張は、実践的に日本社会での福祉国家を実現するための方途を示す前に、対立の牙を持った運動の基盤を築くことができずに規制緩和の流れに飲み込まれてしまったかに見える。

 このような反貧困運動分野での「行政の下請け化」、「ソーシャルビジネス化」とも称される傾向は、それ自身貧困を生み出す構造を温存するばかりでなく、社会運動全体での「穏当」で「合理的」な政策の提言、「助け合い」の叫びにも拘わらず、求める政策は無視され、「もっと穏当な上でなければ対立を生む」と後退しつづける。昨年末の政変及びその後に続く選挙後の状況は、そのような下降スパイラルがゆっくりと、否大きく動き始めたことを感じさせる。一人一人が対抗の意識を研ぎ澄まさなければ